試合内容は、真剣勝負ながらもムエタイの特徴をよく生かした善戦だった。
基本的なワン・ツーからヒジ、あるいはミドルキックへ繋げるコンビネーション。
身体をコマのように回転させてのバックブローや、ムエタイ特有のガード。
さらには深く構えた相手のヒザを階段のように駆け登っての、顔面へのヒザ攻撃。
そのどれもが初めて見る「映画などのアクションシーン」そのものだった。
白熱した2試合が終わったあとは、まわりの人と一緒に大拍手してしまった。
やはりムエタイは良い。剛健にして華麗だ。
そしてフレッツ光のエキジビジョンマッチという形で試合を見せてくれた関係者にも感謝だ。

本国タイでは、こういったスポーツとしてのムエタイだけではなく、残念な事に
単なる潰し合いのような試合も多く行われていて、10代で引退する人もいるらしい。
何かのドキュメンタリーで見たことがあるが、
それこそ13歳で入門して、ひたすら敵を叩きのめす事だけを教えられ
16歳で彼女ができたら「人に対するやさしさが芽生えたら使えない」という理由で
引退を余儀なくされる事があるというのだ。これじゃ、まるで闘犬だ。

そんな悲しい現実もオーバーラップしながら、それでもタイの偉大な国技でもある
ムエタイを身近に見られたことに感謝した1日であった。